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沖縄居酒屋 抱瓶 耐震改装工事 無事終了。

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リニューアルOPEN しました!!
今回の改装は、東日本大震災の影響により突然行い、時間とお金を沢山使いましたが、どこか清々しく、とても満足しています。
今日は、この改装について僕なりに大きく纏めてみたいと思います。
○先ず、耐震改装の時期ですが、これまでの色々な事が重なり、その全ての事柄が絶妙とも言える「タイミング」で行えることが出来ました。
抱瓶は1978年に開店し33年になりますが、建物はもっと古く50年近い年月が経っています。
そして、これまで大きな改装は僕が抱瓶に入った当時の88年に一度、また今のデザインに近く「一階部分リニューアル」したのが93年、又、沖縄ブームのハシリの年に、抱瓶も大きく躍進するきっかけとなった「2階宴会場増設」は97年と、3度のリニューアルを繰り返して来ました。
しかし、建物の根幹となる躯体部分は、借家という形なので手を着けられず、例えれば、大きな傷を何重もの絆創膏でペタペタと貼り付けて、誤魔化しながら、なんとかやって来た、というようなものでした。
改装の度に古い電機コードや水道やガスの配管が、壁や天井の中で絡み合い、専門家もお手上げの状態になっており、漏水や漏電での「火事」が心配で、2階座敷も満席になると、ヒヤヒヤしてるような状態でした
そこへ今回の震災を経験し、4月に上野で開催予定だった、本店「きよ香」の50周年も中止となり、少々落ち込んでいました。
その代わりに行った「チャリティー花見LIVE」では、結果的に、多額の義援金を預かる事となり、被災地へ届けなどしていくうちに被災地の現状を目の当りにして、「命の大切さ」と「生きていく強さ」を深く考えるようになりました。
そこで早速、「抱瓶」の大家さんに掛け合って、古い建物の危険性や続く余震の怖さ、お客さんや従業員への安全と責任を強く訴えた所、快く承諾して頂いたので、このチャンスを逃してはならないと、すぐに着工する事にしたのです。
○次に、この工事期間中に出来ることは何か?を考えました。
抱瓶休業中の従業員の「雇用問題」や、「出来ることは全て自分たちの手でやろう!」そして、「今まで出来なかった事をやろう!」等など・・・。
抱瓶従業員は、この機会に他店舗での研修という名目で、「きよ香」「うりずん食堂」「ごっぱち」へとヘルプに入り、そこでのSTAFF間の交流と、その店のシステムを学びながらも、同時に抱瓶の常連さんにも、それぞれのお店の特徴を知ってもらうキッカケにしよう!。
又、一時撤去した、大型の冷蔵庫やシンク、機器類は一つ一つに磨きをかけ新品の様にメンテナンスして、古くなった看板は削り直し、テーブルも自分らの手で塗り直りました。
30年の間に、毎日使ってきた機械や重機・備品には、どれも一つ一つに愛情があり、とても楽しい作業でした。
また、海外や沖縄、実家へ帰る、被災地への沖縄そば炊き出し、海水浴、キャンプなど、STAFFもこの期間を利用して思い思いにリフレッシュする事が出来たのではないかと思っています。
○最後に、この改装を行ってくれた大工さんや職人さん達に感謝です。
梅雨明けまでの一ヶ月と言う限られた期間の中で、「使えるものは全てもう一度キレイにして使う」「柱から梁まで全てやり直しながらも元のデザインにもどす」などの制約の中で、とても素晴しい仕事をしていただきました。
何十トンもある2階部分をジャッキアップして、支えながら梁と柱を入れ替えて補強し、古い材料も使えるものは新品のように直して、また見えない部分にも安全性と利便性を工夫し、使う人の事を考えた「匠の技」に、惚れ惚れする毎日でした。本当にありがとうございます。
ある意味、今回一番「贅沢」な改装をする事が出来たのではないでしょうか?
常連さんはこう言うでしょう。「あれ?どこが変わったの?」そして、「この間、抱瓶に行ってみたけどどこが変わったのか分からなかった」と・・・。
その事が最大の褒め言葉であり、宣伝でもあるのです。
スタッフの皆の笑顔が目に浮かびます。その笑顔を見てまたお客さんも楽しくなる事でしょう。
沖縄居酒屋 抱瓶は今年、「毎月2回」のペースで、抱瓶ゆかりのミュージシャンをお招きして「抱瓶LIVE」を行います。
是非、皆さんも抱瓶の「変化」を見に来てください。
チェンジは貴重なチャンスです。震災によって授かった数々の思いをこれからも大事に、抱瓶は何も変わらないまま、変化し続けます。
2011年7月20日 代表取締役 社長 髙橋貫太郎